20231031_知らんがな

これはわたしの「アイコン詐欺」用に制作した詐欺自画像。どのぐらい詐欺ってるかは、プロフィール写真と見比べてください。

「詐欺自画像ってそんなん知らんがな好きにせぇや…」と思ったあなたは、立派な「知らんがな」の使い手だと思います。この「知らんがな」はとても大事なことなのです。

知らんがな、という言葉を検索すると、「『知らんがな』の心のつくり方 あいまいさを身に付けるレッスン」という本が出てきて、紹介文を読むと、

みなさんは、「知らんがな」という言葉を使ったことがありますか? 誰かが話すのを聞いたことがあるかもしれませんが、実際に自分自身で使っている人は、おそらく関西在住や出身の人ではないでしょうか。イントネーションによって使い方は変わるものの、基本的には、「大丈夫だよ」「ま、いっか」に近いニュアンスがあります。関西弁ならではのちょっとした笑いのニュアンスもあります。極めつけは、どんなものごとも「知らんがな」で話をまとめると、「いろいろあっても、最終的にはすべてオールOK、大丈夫やで」という感じで、すべてが「知らんがな」で済んでしまいます。

「知らんがな」の心のつくり方 あいまいさを身に付けるレッスン 紹介文より引用

言葉の意のままに「(私には)関係ない、知らない」という文脈で使っているのはわたしだけではないはず。なんと知らんがなとは奥の深い言葉だと思いました。本当に曖昧です。

というのも、先日とんでもない「知らんがな」案件に出会いました。

大変な精神状態で電話をしてきた相手は、なんとなく、吐きたいけどうまく吐き出せないといった印象で、ふんふんと聞いていたのですが、そこに、このブログには書けないプライベートな内容の愚痴をぶっこんできたのです。

「話す相手間違ってなくね?」がファーストインプレッションで、その次に知らんがなの使い手は、「知らんがな!」とぶった斬ればいいのです。

ざんねんながら、わたしはそのときぶった斬る発想がなく言葉のまま飲み込んでしまいました。
「うへぇ!!!土足でプライベートに踏み込みたくない!」となりながら言葉を絞り「わたしは共感も課題解決に導くこともできない」とお伝えしこの話題は終わりました。

ただ、そういう愚痴をぶっこまれたおかげで、わたしの方が精神的に苦しくなり、次の日バイトに行けなくなりそうになるわ、誰かに吐かずにはいられなくなるわ。バイト先で牛歩のスピード感で仕事をしつつ、「話を聞いて!助けて!」とDMを送ったりしつつしていると、天からある言葉が降ってきました。

「知・ら・ん・が・な」

そうや、もう、そんな他人のプライベート、知らんがな!
なんで他人様のことでしんどくならなあかんのや!つーか自分らで勝手にしなはれ!
知らんがなを、何度も唱えることによって、これがすとーんと落ちて、わたしの精神はだいぶ落ち着きました。

わたしは耳の情報処理が苦手な特性上、一字一句相手の言葉を聞こうとしてしまいます。それが相手にとっては寄り添いになっているのかもしれません。先程紹介した書籍ではポジティブな文脈で使われていましたが、わたしはそんなん(本当に)知らん!!!と、自分には関係ないものとして切り捨てることが時には大事なのです。

なぜなら、自分自身を、また、適切な距離感を守ることができます。
それはわたしはかかわらない、あなたの領分のことです。と。
「いろいろあっても、最終的にはすべてオールOK、大丈夫やで」という意でも、境界線を守れます。また、文章なりなんなりで伝える人にとっては「関係ない人の視点」を持つこともできます。

特に関西以外の人にとっては、切り捨てられたように聞こえるかもしれませんが、知らんがなという言葉の感覚はとても大切!と実感を持って体験しました。

例の書籍読んでみようかなあ。そしてわたしも「知らんがな」の使い手になるで〜!